コース

40kmコース:コース図

40kmコース:ガイダンス

 三浦綾子著「泥流地帯」三浦綾子氏の著作が最近注目されているので、ご存知の方もいると思います。1926年5月24日の十勝岳噴火とそれに伴う泥流により、多大な被害と多くの人命が失われました。

 小説の舞台は上富良野町と美瑛町です。苦闘の様子を描き、人生の報いと意味とは何かを問う長編小説です。積極的に?!苦闘へと向かうトレイルランと重なる部分があるかもしれません。今回のトレイルコースはそんな泥流地帯を逆にたどるコース設定です。

 スタート地点はラベンダーの町上富良野町の北西に位置し、十勝岳連峰と芦別岳が一望できる、広大な「日の出公園」です。スタートと共にいきなり急な芝生の坂を展望台へむかって登ることになります。これから迎える長い一日のためにゆっくりと歩いて登るほうが賢明です。展望台の横を通り抜けて耕作地の脇の作業道へと進みます。丘陵地帯の曲がりくねった道を進むと沿道の木立の向こうに広々とした農場が続き、カーブを曲がるたびに景色が変わり、十勝岳連峰を望む絶景が見え隠れして、十勝岳が徐々に近づいてきます。スタートして5km程で、上富良野町が絶景と秘境と隠れた名所を指定した「かみふらの八景」の一つである「旭野やまびこ高知」に至ります。そろそろ疲れが出てきて目線が足元に落ちがちですが、林間に見え隠れする十勝岳連峰を見据えながら進みたいものです。

 しばらく作業道を進んだ12.5km地点が40kmコースと25kmコースの分岐です。40kmコースは右に曲がります。15km地点までは緩やかにアップダウンする道幅の広い作業道を進みます。快適に走れますが、これから向かう上り坂に備えて、ペースを抑え気味に進むことを薦めます。15km地点から20km地点までは次第に傾斜がきつくなり、曲がりくねったしっかりとした作業道を進みます。周囲が針葉樹に囲まれて日差しを遮ってくれますが、同時に風も止めてしまい、暑いかもしれません。十分な水分補給を心掛けてください。20km地点から2.5km程の舗装道路を進むと白銀荘に至ります。ここからシングルトラックの登山道に入ります。それほど傾斜は急ではないのですが十勝岳連峰から延びるいくつかの沢を横切るので大小のアップダウンが続きます。標高も1,000mを超えて今まで続いた赤エゾ松を中心にした針葉樹帯からハイマツ帯へと植生が変わります。同時に高山植物が見え始めるので、登山道から脇にそれないように注意しながら、色とりどりな花を見つけてみてください。

 白銀荘から1kmほど進むと登山道の真ん中に「九条武子歌碑」に出会います。余裕はないでしょうが歌碑には「たまゆらに けむりおさめてしずかなる 山にかへれば美るにしたしも」と書かれています。さらに進むと十勝岳登山道への分岐に至ります。ここから十勝岳を背に望岳台へと進みます。視線を上にあげ、上富良野町から美瑛町に広がる雄大な風景を十分に楽しんでください。右手に見える緑の広大な牧場がこれから向かう「白銀模範牧場」です。なお白銀荘から望岳台までの1.5kmは国立公園の自然を保護するために歩行区間とします。一旦競争を中止し余裕を持ち周囲の大自然を楽しんでください。

 望岳台を過ぎ、分岐を右に曲がり原生林遊歩道へと進みます。大小の火山岩が滑りやすい粘土質の土の中に埋まっているので、足をくじかないように注意して進んでください。「国立大雪青少年交流の家」を左手にして、いくつかの沢を横切ります。滑りやすい大きな石の間を進むので意外と時間がかかります。30.5km地点からは平坦な舗装道路と林道を進みます。32km地点の「白金野鳥の森」は高原原生林の中に数多くの野鳥が生息しています。くまげら、あかげら、かっこうなど数十種類の鳥のさえずりやダラミングが聞こえてきます。余裕をもって聞き分けてみてください。白金野鳥の森では急な遊歩道を標高差で160m程を上り下りします。ここまで余力を残せるかが順位を大きく左右するでしょう。その後「自然の村キャンプ場」を抜けて「白金模範牧場」の中を走ります。当然普段は解放されていません。4平方km以上の広大な敷地に1,000頭以上の乳牛が放牧されています。大会当日に一時牛を囲い込み、トレイルランナーの為に使わせていただきます。貴重な絶景です。波打つ牧草地の合間に見える雄大な十勝岳連峰の姿を目に焼きつけてください。 

 牧場を抜けさらに進むと「十勝岳火山砂防防災センター」の建物の姿が左手に見えてきます。災害時に白銀温泉から住民や観光客等が避難する場所です。避難経路は白銀温泉から高台に上がるシェルターです。選手はシェルター内にある286段の急な階段を避難方向とは逆に駆け下ることになります。白銀温泉の街中を通り過ぎるとゴール地点の「国立大雪青少年交流の家」まではすぐそこです。40kmの長い苦悩から抜けるトレイルを大切に終えてください!人生の意味とは何でしょう?ゴールの先に何が見える?!

25kmコース・10kmコース:コース図

25kmコース・10kmコース:ガイダンス

25kmコース

12.5km地点で40kmコースと別れ十勝岳方面に向けてそのまま進みます。

 右手の小立の隙間に十勝岳から流れ落ちる沢をせき止めるように赤色の不思議な構造物が見えます。大量の泥流を全てせき止めることができない場合でも、少しでも流れる速度を遅くするために作られたものです。その大きさに驚くと思います。

 さらに進み沢に降りた後は沢沿いの作業道を進みます。幅の広い泥流の通り道で大きな植物が育つことがなく天気のいい日は前方から降り注ぐ直射日光が眩しいかもしれません。見上げると十勝岳の噴煙が空に立ち上がる姿が眺められます。堰堤を右に回り超え200mほど沢の中を進みます。直前に雨が降ると水の中を進むことになります。18km地点から若干の舗装を通り望岳台に至ります。望岳台からはゴールの大雪自然の家に一気に駆け下ります。岩の混じった滑りやすい下りが続くので十分に足元を確認し慎重に進んでください。

10kmコース追記

 10kmコースのみスタートゴールが同じ大雪自然の家になります。スタートに原生林の中を進み次第に高度を上げていきます。見上げれば林間に大雪山連峰の山並みが見渡せます。望岳台で引き返し、沢沿いに白銀温泉に向かってまっすぐと駆け下ります。滑りやすい岩と火山灰の混合した下りが続きますので、特にトレイルランになれていない方は十分に慎重に下ってください。

参加しました皆様が自然保護の趣旨を理解し、無事楽しくゴールしますことを願っています。
チームMAMMUT北海道 三浦裕司

コースおよび関門時間は許認可や天候により一部が変更になる可能性があることをご了承ください。